マクドナルドの「タイトル」の秘密。ランクの違いを解説

裏話

マクドナルドには「タイトル」という名の階級制度がある。

このタイトルによってクルーのランク付けがされている。
私はこの最上位である「スイングマネージャー」に位置していたが、近年はそのマネージャーよりも上位のタイトルが登場した。

本記事では、そんなマクドナルドの独自の階級制度に切り込んでみたい。

アルバイトがなれるマクドナルドのタイトル

CREW(クルー)

一番下っ端の存在。
最初はここから始まる。

マクドナルドは、従業員を一つの船で働く乗組員とみなしいるため、クルーという呼び名になっている。

ちなみに、クルーにすらなれていない入ったばかりの人間は「トレーニー」と呼ばれ、この状態だとまだ独り立ちはできず、トレーナー(教育係)が付きっきりになっている。

時給は基本的にその県の最低賃金。

TRAINER(トレーナー)

クルーの教育係。

新人クルーに仕事を教えるのが本職。
経験値があり、なおかつ規程のプログラムをクリアすることでトレーナーに昇格できる。
私がクルーだった頃は、青い本を渡され、その本に書いてあることを理解し、簡単な問題を解き、マネージャーに認めてもらうと晴れてトレーナーになれる。

今は違う本に変わっているが、基本的になり方は一緒。

時給はクルーより数円高い程度。(私の店では時給が2円しか上がらなかった)

SW-MGR(スイングマネージャー)

店舗の時間帯責任者。
アルバイトの中で最上位のランクとなり担当する仕事は多岐にわたる。
MGRの仕事は以下の通り。(これでも全てではなく一部)

・シフトをとる(店を回す)
・発注
・クレーム対応
・スケジュール作成
・棚卸し
・クルーのトレーニング、フィードバック
・ストックチャートの作成
・売上管理
・ウエスト管理(ウエストとは廃棄のこと)
・レジチェック(現金差の確認)

ほとんど社員と同等の仕事をしているが、立場は単なるバイト。
社員からは、「こうしてくれよ」と圧をかけられ、クルーからは、「いや〜そういうのダルいっす」と悪態を突かれ、社員とクルーの間で板挟みになる悲しき非正規の中間管理職。

真面目なマネージャーほど、その立場に四苦八苦し、やたら仕事を抱え、そしてパンクする。
私のように大して真面目ではないマネージャーは、要領よくのらくらりと上司の圧をかわし、ひょうひょうと仕事をしている。

時給は店によって違うけど、大抵はクルーより20~30円高い程度で、あとは能力給といったところ。
仕事をたくさん抱え、店に対して貢献度が高いマネージャーはどんどん時給が上がっていく。(とはいえ、上限はあるが)

参考: マクドナルドのマネージャーの仕事内容は?元マック店員が激白してみる

DMマネージャー(GEM、FQM、PDM)

店長の補佐をするマネージャーたち。
GEM、FQM、PDMと役職が3つあり、これを総称してDMマネージャーと呼ぶ。

GEMはホスピタリティ全般の職務を担当し、PDMはスケジュール作成やリクルートに関わり、FQMはフードクオリティなどを担当する。

つい最近できたポジション。

なぜこのようなポジションができたのかというと、店長の仕事が大変だかららしい。
店長の仕事が大変だからこそ、一部をマネージャーにも負担してもらおうというのがマクドナルド本社の魂胆である。
だったら社員並みの給料をよこせと思うがそれはいい。

DMマネージャーまで任されるようになると、もうほぼ準社員レベル。
そこそこ仕事ができる人じゃないとDMマネージャーにはなれない。

とはいえ、実際にDMマネージャーをやりたがる人がほとんどいないので、アシスタント社員がやっていることが多かったりする。
私がいたフランチャイズグループでも、マネージャーがやってる店は少なかった。

時給は普通のマネージャーよりは高くなるが、それでも数十円から数百円レベル。

GEL(ジェル)

お客様係。
正式名称は、「Guest Experience Leader」。
ユニフォームが客室乗務員のような特別仕様で、おそらく女性しかなれない役職。

過去にSTAR(スター)というお客様係のタイトルがあったが、現在はほぼ廃止となり、その代わりこのジェルが登場した。

しかし、私のフランチャイズグループにジェルはいなかったので、ジェルの具体的な業務内容はわからないが、レジや調理業務は一切なく、お客様対応しかしないらしい。

やっすいバーガーを売る大衆食堂にすぎないマクドナルドに、こんな上品な客室乗務員はいらないと思うのだが、マクドナルドとしては全てのお客様に最高の店舗体験をしてほしいから、新しいユニフォームを作ってまでこうした役職を設けたのだろう。

ちなみに、どうすればジェルになれるのか調べたら、普通にジェルとしてバイト募集していた。

参考: マクドナルド専門職クルー採用サイト

なるのは案外簡単だった。

DeliveryCrew(デリバリークルー)

近年マクドナルドはデリバリーにも力を入れているので、デリバリークルーという新たなポジションが誕生した。

店舗によって違うが、一般クルーよりも時給高めな傾向。
調理や接客は行わず、配達専門スタッフらしい。

私がいたフランチャイズグループでは、普通の一般クルーがデリバリーをしていたので、やはり店によってデリバリークルーの運用が異なるのかも。

しかし、配達がない時間とかはどうしてるのだろうか。
ただ待機しているだけ?

先ほどのジェル同様、デリバリークルーになりたい場合、専門職クルー採用サイトから申し込める。

時給制なので、一件配達したらいくらというものではないため、場合によってはUberをやった方が全然稼げるかも。
私が知る限り、稼いでいるUber配達員は月50万とかいくらしいし。

STAR廃止は残念

STARの制服は赤色の制服だったが、その前の制服はもうなんかめちゃくちゃ可愛かった。
「かおりんご島」というブログから、STARの写真を引用する。

マック、STARの制服

画像出典元: STAR

服装どうこうというよりモデルが可愛すぎる気もするが、ともかくよく洗練された可愛らしい制服だと思う。

私が知る限りSTARをやっていた女性は、皆一様に容姿端麗だった。
キラキラコンサル女子や、丸の内OLよりも、はるかに輝いている。

芋と油の匂いが充満する汚いファーストフードに咲く一輪の花。それがSTARだ。

そんなSTARが廃止となったのは、とても残念である。

おわりに

マクドナルドの階級制度を記事化してみたが、こう書いてみると本当に色々なタイトルがあったなと思う。

こうしたタイトルはクルーの大きなモチベーションになるので、非常に良いと思う。
一方、タイトルが上がっていっても、時給はさして一般クルーと変わらないのがやっぱり不満を感じるポイントだ。

マネージャーなんてほぼ社員と同等の仕事をしているのだから、時給2000円くらいもらっても全然いいと思うが、現実は最低賃金に毛が生えた程度の時給しかもらえない。
マクドナルド本社としては、低い利益率に四苦八苦しているようなので、仕方ないといえば仕方ないのかもしれないが・・・。

コメント

  1. M より:

    GELは男性でもなることができます。実際に自分も男ですがGELです。また、なるためには基本的にトレーナー以上です。例外もありクルーでも、ごく少数いますが。また、GEL版CTDPのようなトレーニングを受けた後、RGM以上の実技試験&承認が必要になります。

  2. より:

    低い利益率?
    過去最高益を更新しているのに?

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